塩鮭のライティング遡上

文章力向上のためにひたすら書くブログです。

47:嫉妬解剖

男女が入り混じる社会はいつだってゴシップに事欠きません。
ここ1カ月ほど、身近で同日に複数の修羅場が起こるというアメージングな事件のうわさでもちきりでした。
 
しかし不思議なのは、男が浮気したときに女は相手の女に敵意を向けるケースが多いことです。冒頭の修羅場のひとつでは彼女と浮気相手のキャットファイトが繰り広げられたそうで。
 
以前のブログでも書いたのですが、女に敵意をむけて排除したところで浮気する男は繰り返すと思うのです。何らかの不満があるから浮気をするわけでしょう。(下半身動物獣男は不満などなくても繰り返すので除外します。)
 
キャットファイトまじこえええ」と男が恐れおののいた一瞬はなくなったとしても、根本原因が解決されていなければまた繰り返すように思います。
 
なぜ男と話しあわないのでしょうか。不満なり齟齬なり話し合ってたいていのことは解決できます。解決できないなら別れて他の人と付き合ったほうが人生有意義です。
 
好きだから眼鏡が曇るのでしょうか。恋は盲目。
うーん、でも眼鏡が曇っているから変な男つかむんじゃなかろうか。
 
長い間理解できなかったことに歴史本が答えをくれました。室町は今日もハードボイルドという本です。
 
中世は「うわなりうち」という復讐習慣があったそうです。
うわなりうちは、浮気の末にくっついたカップルの女側に、浮気された側の近親者が大挙しておしかけ、その女を殺す、あるいは台所や家財道具を壊すというものです。こっわ。女の嫉妬。つか男どこいった(もげろ)。
 
時代が下るにつれ命までは奪わず家財道具を壊すだけと穏便になっていきますが、江戸時代まで存続していたそうです。
 
著者は、うわなりうちは一見「強い女」の行為に見えるものの一夫一妻多妾制における弱者の行為だといっています。
中世に乱婚状態から一夫一妻制になったものの事実上は一夫一妻多妾制。
いつ追い出されるかわからず自らを守るために正室が妾を蹴落とすわけです。自活する手段がなく、正室か妾かによって人生が大きく変わってしまう女性は、正室すらも「弱者」ではないかと。
 
至極筋が通っています。
 
妾はさらに弱い立場になるわけですから、弱者同士を敵対させて自分は自由にしているなんとも卑怯かついやらしいやり方です。(男もげろ)
 
結論として、女が女に嫉妬を向けるのは男に人生が左右される時代が長く続いたために獲得せざるをえなかった習性であって、女が生来的に持っている特質ではないということです。
 
たいへん納得します。すっきりしました。
 
それでもなお、現代においても女が女に嫉妬する事例は枚挙にいとまがありません。
男は浮気する性分というのが常識のようにいまだに許容されまかり通っていると思うとはらわたは煮えくり返りますし(もげろ)、嫉妬をまき散らす女も文化的でないので見るに堪えません。
文句はさておいて、自分がまっとうな男女に囲まれるように準備をするほうがよほど建設的です。
 
時代遅れな泥沼嫉妬と無縁に、健全で平和な現代的ラブライフを送るにはどうしたらいいか?
今日のしめはこちらです。
 
健全かつ平和な現代的ラブライフ計画(女向け)
・金を稼ぐ(男がいなくても生きていける)
・よく話し合える関係をつくる(とくにネガティブ事項)
・いいセックスをする(不満ってたいていここじゃないの?)
・いざとなったらさくっと別れる胆力を鍛える(自分のよかった点わるかった点を振り返れれば次はもっといい人に出合える)
というところでしょうか。
 
これにより、獣でなく人間に進化した男性を選べるようになると思われます。
また、これらを理解しているという条件で(今満たしているかはさておき)友人を選ぶことで、歴史的習俗から脱却した女友達が増え、健全かつ平和な世界に住めると想定していますがいかがでしょう。
 
突き詰めると叶恭子さまになる気もしますが、うわなりうちに参加するよりファビュラスですね。